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放送大学で頑張って勉強する日記です。

心理カウンセリング序説 第8回 カウンセリングのプロセス

今回はユング心理学が専門の大場先生の回。

カウンセリングのルールや仕組みについて

 

カウンセリングで話されたことは、器の中に密閉されるように、

原則第三者には話してはいけないのだが、

スーパービジョンを行うことで、さらに大きな器に包まれる形で

過剰な負荷から支えられることになる。

 

しかし、一人のクライアントのカウンセリング過程を、

複数のスーパーバイザーに指導を受けることは、よくない。

カウンセリングは器の中に密閉された状態で、

クライアントとセラピストが、問題を抱え込むことで

問題を変容させるので、多くの人にそれを伝えると、

密閉性が薄れてしまい、変容がうまくいかなくなる。

 

カウンセリングの器の中での変容のためには、

ある程度の熱が一定に与えられる必要があるが、

その熱とは、セラピストからクライアントに向けられる

心理的な関心になる。

心理的な関心を維持し続けるため、セラピストは、

臨床心理的に読むという作業が必要となる。

 

何回かお会いするだけなら、読むという作業なしに

関心を持ち続けることも可能だが、何年にもわたって、

関心を抱き続けるためには、臨床心理的な読みや一定の時間が必要になる。

 

 カウンセリングは通常日本では週1回50分が通常であるが、

状況に応じて2週間に1回、または、事情によってはまれに

4週間に1回の場合もある。

 

カウンセリングをするときにクライアントよりセラピストのほうが

若い場合、クライアントは不安になる可能性がある。

その場合のクライアントの気持ちの受け止め方と、

その不安の解釈のについて。

 

クライアントから、非現実的な期待

たとえば、セラピストの先生を見つけたので、

これで自分の問題は、解決してもらえるというような期待を

寄せられていることが分かった場合、

このクライアントの期待を、時機を見て、

俎上に載せる必要がある。

「カウンセラーが、○○さんの解決を解決するわけではなく、

○○さんの解決に同行させてもらうことになるのですが。」と

話すことになる。

 

 心の渦をカウンセリングの器の中で抱えることによって、

心の渦が変容して、エネルギーに代わる可能性がある。

カウンセリングはそのプロセスである。