心理学研究法の第4回はいままでで最も理解できなかった。
心理学研究法は、第3回までは大野木裕明先生が担当されており、
第4回は田中俊也先生が担当している。
大野木裕明先生の授業は、難しい話をしながらも、
なんとか学生に心理学研究法の重要さをわかってほしい、
心理学のすでに分かったことを知識として学ぶのではなく、
自ら未知のものを研究することを志してほしいという気持ちにあふれた授業で
「ああ、この先生はいい先生だな」と感じる
厳しいけど熱血先生だと思う授業だった。
第4回の田中俊也先生の授業は、聞き始めた時はそれほど違和感なく、
話を聞けていたのだが、後半のアンダーソンのACT-Rモデルの説明が、
はっきり言って、ほとんどわからなかった。
統計の授業は難しい点が多いが、これはどう考えても、
私個人の数学能力の低さによるところが大きいので、
先生は悪くない、高校数学をさぼっていた私が悪いとおもうのだが、
ACT-Rの説明は、「は?」という感じしかしないのだ。
ACT-Rの理論はもしかすると時間をかけて説明をうければ、
なるほどとおもうのかもしれないが、50分程度の授業の後半の
ちょっとの数分程度で説明された内容では、到底理解不能だった。
ここでは「夕刊を取に行こうとしたら雨が降っていた場合の行動」について
話しているが、
A:もし雨ならば傘をさす
B:もし雨ならば軒先で雨宿りする
C:もし雨ならば小走りで用をすます
の3つの選択肢のうち、それぞれの行動の目標到達できる可能性を
A:0.8
B:0.5
C:0.8
というパラメーターを設定しており、
また、実行後、なお目標達成に必要なコストを
A:0.5
B:0.8
C:0.1
と設定している。
そのうえで計算したら、「C:もし雨ならば小走りで用をすます」が
最も選択されやすい行動だとしているのだが、
このパラメーターの値が、どのような計算でこのように決まっているのかが、
少なくとも授業では説明されてないので、
なんとなく、納得いかないのだ。
もしかすると、アンダーソン氏の詳しい研究内容の詳細を読めば、
そのあたりの理屈も説明があるのかもしれないが、
授業だけでは、かえってよくわからない気持ちだけで終了する。
授業の時間内だけでは説明しきれない点があるのかもしれないが、
極めて消化不良なので、この話を無理にこの授業で取り上げず、
別の内容を詳細に説明したほうが良いのではないかとさえ思う。
いままでで、いちばん理解不能でした。